コラーゲン・ニュース
コラーゲンに関するメディアで報道された記事の内容について掲載します。
おことわり
このページ掲載されているコラーゲンに関する記事は、新聞・雑誌またはこれらのメディアのインターネット版からそのまま引用しています。引用した記事の原文は、各掲載記事の「見出し」または末尾記載のURLからアクセスすることができますが、原文掲載からの経過時間によっては、当該原文記事は削除されていることがあります。また、各メディアのバナーをクリックすると各のホームぺージ゜トップにアクセス致します。
新聞・雑誌クリッピング
掲載記事ヘッドライン


「安心」2004年9月号

内容は、PDFファイルでダウンロードできます。

ダウンロード
web news
掲載記事ヘッドライン
  • ・より美しく「超寿」時代(2007年5月3日 読売新聞)
    ・臍帯血から効率良く骨作成…東大医科研が成功(2007年3月27日 読売新聞)
    ・医療相談室(2007年1月28日 読売新聞)
    ・更年期の不快症状改善のために(3)(2006年11月22日 読売新聞)
    ・「GTR法」で組織再生(2006年9月6日 読売新聞)
    ・中高年も遅くない!男のスキンケア 紫外線対策が一番(2006年8月27日 読売新聞)
    ・アンチエイジング栄養学(4)3.たんぱく質(2006年8月18日 読売新聞)
    ・健康回復、薬と“二人三脚”(2006年5月29日 読売新聞)
    ・関節炎には天然II型コラーゲンがよく効く(2007年04月27日朝日新聞夕刊)
    ・細胞から歯が再生 東京理科大のグループ(2007年02月19日03時08分)
    ・(2)運も味方に「杜仲茶豚」(2006年05月24日)
    ・コラーゲン精製で新技術(2005年04月14日)
    ・あごの痛みが気になったら
    ・【暮らしと健康特集】冬の乾燥肌ケア
    ・【暮らしと健康特集】美容と若返り医療
    ・ヘルシーリポート:膝や関節の痛み 老化、どう防ぐ?(2007年4月28日毎日新聞朝刊)
    ・訴求力があるのはカテキン、コラーゲン、クエン酸など「購入してみたい」のトップは
    ・2人に1人以上が「ある程度効果あり」と回答(2005年1月31日日経新製品レビュー)
    ・腎細胞のニコチン受容体を発見(2006年10月12日日本経済新聞、原文2006年10月4日/Health Day New)
    ・線維芽細胞で歯周疾患や妊娠線を治療(同上2005年5月4日/Health Day News)
    ・恒久的効果もつしわ取り剤に賛否両論(同上2006年8月17日/Health Day News)
    ・松本歯科大、骨粗鬆症予防クッキーを学内売店でも販売
    ・アンチエイジング【第31回】日本人の18%色白は老けやすい(2005年08月13日)
    ・ハイテク【第47回】フォトフェイシャルで若返り(2006年08月28日)
    ・アンチエイジング医学最前線【第29回】紫外線が光老化を促進(2005年08月11日)
    ・浜中、本能のダメ押し2点三塁打(2005年05月23日)
    ・アンチエイジング医学最前線血中アルブミン値落とさない(2005年09月23日)
    ・の病気にこの名医 第63回】低再発率と針工夫「酢酸注入」
    ・ソフトB多村が完全静養(2007年02月10日)
    ・この病気になる理由【第64回】患者数1千万人、8割は女性骨粗鬆症
    ・磐田GK佐藤、ひざ痛耐え精力的(2005年02月11日)
    ・C大阪下村、12日東京V戦で復帰へ(2005年11月08日)
    ・【梅じゅん】ベテラン2人の活躍がうれしかったぁ〜
    ・ハンカチ世代に連敗(2007年05月03日)
    ・神戸・三浦淳“帰ってきた!”43日ぶり完全合流(2007年04月24日)
    ・広島・岡上"コラーゲン"で右ひじ治す!ライバル退団でチャンス
    ・「のんでみたら?肌が若返るよ」コラーゲン
    ・ビタミンCと一緒ならシミなどの改善結果も、コラーゲン
    ・腰痛や関節痛改善の噂の真相は…コラーゲン
    ・動物や魚の皮、骨、内臓で補充できる。コラーゲン
    ・長寿の根拠を求めて(4) 魚介類、なるべく丸ごとで(2007年05月08日中日新聞)
    ・マグロコラーゲン登場広い用途に期待(健康食品新聞2004年11月17日号)
    ・コラーゲン年間流通量、2,800t台に(健康産業新聞2006年05月03日号)
    ・コラーゲン年間流通量3,000t超美肌素材の代表格(健康産業新聞2007年04月04日号)

読売新聞(2007年4月17日 読売新聞)
(5)より美しく「超寿」時代
 米国南東部サウスカロライナ州のヒルトンヘッド島は、富裕層が老後を過ごす温暖な土地だ。ここには、「スパ」と呼ばれるエステサロンに、医療を組み合わせたサービス「医療スパ」が近年、広がっている。
 顔や体のマッサージから一歩踏み込み、注射によるしわ取りなど医師免許の必要な美容医療を提供する。
 今年3月、この島の医療スパ「セレンディピティ」が開いた説明会は、中高年女性の熱気であふれた。
 「窒素プラズマのエネルギーで、皮膚を深部から再生させ、お顔のしわもすっきりです」。医療器具メーカーの担当者が、治療を受けた自分の妻を紹介する。別のスパ「FACES」では、筋肉に微弱な電気を流してたるみを取る。各スパが売り物の技術でしのぎを削る。
 米国美容形成外科学会によると、昨年1年間で、延べ約1150万人が美容外科の治療を受け、費用総額は122億ドル(約1兆4600億円)。9年前に比べ、治療件数は5・5倍に増加した。その大半が、顔のしわや体のたるみを取るなどのアンチエージング(抗加齢)が目的だ。戦後生まれの「ベビーブーム世代」の支持を受け、一大産業に発展している。
 ジョージア形成外科研究所の専門医リチャード・グレコさんは「消費者の層が厚いので、企業が研究開発に膨大な投資を行っている。米国を様々な面で変革してきた世代が、新しい産業を創出している」と、市場の拡大を見通す。
 米国アンチエイジング医療の波は、日本にも及ぶ。米国のベビーブーム世代は、団塊の世代とも重なる。しわやしみ取りなど手軽な美容医療への関心の高まりを受け、医師や企業など日本美容皮膚科学会の会員数は、10年で3倍以上の1200人に増えている。
 しわ取りのための注射剤として使うボツリヌス菌抽出物を始め、ヒアルロン酸、ヒトコラーゲンなど、ここ数年米国で認可されたばかりの新薬も、医師が個人輸入する形で広がっている。宇津木龍一・北里大形成外科・美容外科学非常勤講師は「最新の美容医療で、日本と米国に時差はありません」と言う。
 一方で米国には、アンチエイジング医療の隆盛に、警鐘を鳴らす声もある。老いを受け入れ年齢に応じた最高の健康状態を維持する「ヘルシー・エージング」(健康な加齢)を説き、米タイム誌から「最も影響力を持つ米国人」の一人にも選ばれた医師、アリゾナ大のアンドルー・ワイル教授。
 「若く見えるようにするのが悪いわけではない。ただし、外見を若くして老いから目をそらすとしたら健康を損なう」と指摘する。
 人類が経験したことのない長寿の時代。医療には様々な力がある。自分を知り、医療をうまく使いこなせば、元気をさらに引き出すことができそうだ。
(おわり)

臍帯血から効率良く骨作成…東大医科研が成功
 赤ちゃんのへその緒や胎盤にある臍帯血(さいたいけつ)から、様々な細胞に育つ可能性がある幹細胞を高い確率で取り出し、軟骨や骨を作ることに、東大医科学研究所細胞プロセッシング研究部門(高橋恒夫客員教授)が成功した。
 5月に米ロサンゼルスで開かれる国際臍帯血移植シンポジウムで発表する。
 高齢化とともに、寝たきりの原因になる骨折や、ひざが痛む変形性膝関節症などの患者が増えており、骨や関節を再生する治療につながると期待される。
 同研究部門の張暁紅助手らは、出産から5時間以内に採取した臍帯血から、25例中20例の高率で幹細胞を取り出すことに成功。薬剤とともに3週間培養したところ、コラーゲンなどを含む直径約3ミリの軟骨ができた。
 臍帯血から幹細胞を取り出したとの報告はこれまでにもあるが、実際に採取するのは極めて困難だった。軟骨細胞は骨髄や脂肪組織の幹細胞からも作れるが、臍帯血の幹細胞は、直径で骨髄の2倍近く、脂肪細胞の10倍以上大きく成長した。張助手らは「臍帯血の幹細胞は、軟骨や骨の細胞になりやすいことを確認した」としている。
 幹細胞などから、失われた組織や臓器を作る再生医療の研究が進んでいる。幹細胞を骨髄から採取するのは、体に大きな負担がかかるのに対し、臍帯血は、これまで廃棄してきたものを活用する利点がある。また、受精卵から作られる万能細胞のES細胞と異なり、倫理的な問題も生じない。
(2007年3月27日 読売新聞)

医療相談室
前立腺全摘後尿漏れに悩む
 2年前に前立腺がんで前立腺の全摘出手術を受けて以来、尿漏れに悩まされています。最近、「コラーゲン注入療法」などの治療法を耳にしますが、効果はどれほどあるのでしょうか。(栃木・70歳代男性)
訓練、薬、手術…療法の相談を
 前立腺がんの手術で前立腺を全摘すると、前立腺と接している尿道括約筋(尿道を締めて尿が漏れなくする筋肉)の一部も削られます。そのため、手術の後はしばらく尿が漏れます。
 尿漏れは1年くらいかけて良くなり、ほとんどの人は漏れないか、ほんのわずかですむようになりますが、続いてしまう人もいます。2年もたっているとすると、今より自然に良くなることは難しいでしょう。
 尿漏れには色々なタイプがありますが、前立腺の手術後の尿漏れは、もっとも治療が難しいものです。
 コラーゲン注入療法とは、尿道を囲む粘膜の下にコラーゲンを注入し、尿道を狭くして尿漏れを防ごうとする治療です。比較的簡単に行うことができ、合併症もほとんどありませんが、前立腺の手術の後では粘膜が硬くなっており、十分に膨らませることができません。仮に膨らんでも、膨らみはすぐに元に戻り、効果は一時的です。
 他の治療法としては、骨盤の筋肉の訓練、薬の服用、電気刺激による治療などがあります。
 これらで良くならない時は、尿道を恥骨に押しつけて固定する手術や、人工括約筋を埋め込む手術という手段もあります。ただし、この二つの手術には保険がきかず、かなりの費用がかかりますし、行う施設も限られています。
 どの治療法も、効果が期待に反することもあります。治療を受ける際には、専門医とよく相談することをお勧めします。
 本間之夫(ゆきお)日本赤十字社医療センター泌尿器科部長(東京・渋谷)
(2007年1月28日 読売新聞)


更年期の不快症状改善のために(3)
■しわ・くすみ
 「ポリフェノール」
 トマトに含まれるポリフェノール「リコピン」、赤ワインに含まれるポリフェノールが活性酸素をおさえ、ガンの予防や老化を抑制する働きがあることは良く知られているところでしょう。紫外線からのダメージによってできるしみやしわ、そして皮膚ガンの予防にも役立つと考えられています。
■乾燥肌
「ビタミンE」
 ビタミンEは、女性化粧品の中にも含まれていて、よく、お肌の老化予防に効くなどとビタミンなどといわれていますが、肌だけでなく、体全体の細胞の老化を予防するビタミンです。細胞膜を傷つけて老化を進める過酸化脂質の生成を防ぐ効果があります。
「ビタミンC」
 ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素。ビタミンCは抗酸化作用があるほか、免疫機能を高め、さらにタンパク質の形成を促す働きがあります。また、鉄分の吸収をよくし、皮膚の弾力やうるおいを保つコラーゲンをつくる働きがあります。
■腎機能アップ
「黒い食べもの」
東洋医学の五色五臓の表で見ますと腎臓に対応している色は黒です。黒い食べものを食べますと、腎臓が温まり、腎臓機能が高まって、尿の出方も正常になります。
■静脈瘤
「ビタミンB群、DHA、温食」
 静脈瘤は、血流を促すものをたくさん食べることをお勧めします。たとえば、DHA、ビタミンB群も新陳代謝が促進されるのでビタミンB群の豊富な食品をとるのがお勧めです。また、冷えによって静脈瘤が促進されるので、温食で体をあたためるようにしましょう。
(2006年11月22日 読売新聞)


「GTR法」で組織再生

 東京都板橋区の整形外科医、初海(はつうみ)茂さん(76)は、若いころから歯磨きの時に歯肉から出血した。
 60歳を過ぎてからは、歯肉の腫れや痛み、歯のぐらつきに悩まされ、近所の歯科医院に通ったが良くならなかった。
 「歯茎が下がっているので、クーラーを入れると冷気で歯が痛くて、治療に集中するのが大変でした」
 このため12年前、日本大学歯科病院(東京都千代田区)を受診。進行した歯周病と診断され、歯周ポケットから歯周病菌を除去する歯石除去や、歯の根のクリーニングなどの基本治療を受けた。
 炎症は治まり、歯周ポケットも浅くなった。しかし、左上の犬歯(けんし)は、歯を支える歯槽骨(しそうこつ)の一部が溶けてぐらついていた。
 歯周ポケットが深くなると、歯茎を切開して歯垢(しこう)や痛んだ組織を取り除く外科手術が行われる。ポケットは浅くなり、炎症が止まる効果はあるが、歯槽骨などの歯周組織は回復しない。
 そこで行われたのが、GTR(組織再生誘導)法。外科処置の際に、歯根と歯肉の間に合成繊維の特殊な膜を挿入し、歯槽骨などの歯周組織を再生させる。
 痛んだ組織を取り除くだけでは、すき間に歯肉が入り込み、歯槽骨などの再生を妨げてしまう。GTR法では、歯肉の入り込みを膜で防ぎ、歯周組織が自然に再生するためのすき間を作る。1か月ほどで、歯を支えられるようになる。
 初海さんは「犬歯は今もぐらつかず、何でも食べられます」と喜ぶ。趣味のゴルフでは歯を食いしばれるようになり、スコアが安定。3年前からは、アルトサックスのレッスンに通う。
 進行した歯周病の画期的治療法だが、膜の固定などに高度な技術が必要で、すべての歯を救えるわけではない。歯槽骨の壊れ方や程度によっては、膜を適切な位置で支えるのが難しい。膜を歯肉で完全に覆う必要があるため、歯肉に弾力がない歯の裏側の歯槽骨が溶けた場合などは適さない。
 健康保険は使えず、同病院など一部の大学病院では、治療費の一部で保険が使える高度先進医療として受けることができる。同病院での自己負担は4万〜7万円になる。
 挿入した膜は、約1か月後に歯肉を小さく切開して取り出す。近年登場した「コラーゲン膜」や「合成高分子膜」などは数週間で自然に溶けて、再度の手術が必要ない。
 初海さんの治療を行った同病院院長の伊藤公一さんは「歯と歯の間の歯槽骨が溶けた場合などに、GTR法は最適」と話している。
 高度先進医療でGTR法を行う医療機関
 北海道大、弘前大(青森県)、東京歯科大千葉(千葉市)、日本大松戸歯科(千葉県松戸市)、日本歯科大、東京医科歯科大、日本大歯科、昭和大歯科(以上東京都)、鶴見大(横浜市)、新潟大、愛知学院大(名古屋市)、大阪大歯学部、岡山大、広島大、鹿児島大
(2006年9月6日 読売新聞)


中高年も遅くない!男のスキンケア
紫外線対策が一番

 年とともに肌が老化し、シミ、しわ、たるみなどに悩まされるのは、何も女性だけではありません。「男は中身だ」とは言っても、顔が他人に与える印象は小さくはないものです。日ごろの心がけで若々しい肌を保つことはできるのでしょうか。(森谷直子)
 男性に肌の悩みを尋ねた資生堂の調査によると、50〜60歳代の3大悩みは〈1〉たるみ〈2〉しわ〈3〉シミ――なのだそうだ。これらはいずれも肌の老化によるもの。同社は、スキンケアで肌の老化を抑えた場合=写真右上=と、何もしなかった場合=写真左上=の、60歳代の男性の顔をコンピューターグラフィックス(CG)で作成した。老化が進んだ顔は、気のせいか人相まで悪く見える。ゴメンなさーい。
 さて、こうならないためには?
 「紫外線対策を一番に」と勧める専門家が多い。
 日本抗加齢医学会理事で、大阪市の美容皮膚科「サンクリニック」院長、市橋正光さん(67)は、通勤用と趣味の登山用に2種類の日焼け止めクリームを使い分け、夏はもちろん、冬でも外出時には必ず塗る。紺色の日傘も愛用している。
 紫外線対策を始めたのは15年ほど前だが、肌は若々しい。「肌の老化防止には紫外線を避けるのが一番。年をとったら年相応の顔に、とあきらめている人は多いが、中高年からでも決して遅くはありません」
 紫外線は皮膚の細胞の遺伝子に傷を付ける。年齢とともにその傷を治す力が弱まってくると、シミの色素を作る原因になる。また、紫外線を浴びると、皮膚の中に活性酸素が発生し、皮膚に張りを持たせる働きをしているコラーゲンなどを破壊する。これが、しわやたるみの原因になる。
 だから、紫外線を避けるとともに、活性酸素を抑える「抗酸化作用」のある食品をとるといいそうだ。資生堂でサプリメントの研究をしている管理栄養士の中野三津子さんに、そうした食品を教えてもらった=表=。市橋さんも、強い日差しを浴びた日には、緑黄色野菜をしっかりとるという。

 もう一つ、中高年男性の肌の悩みといえば、「脂性(あぶらしょう)」がある。カネボウ化粧品・エステティックライフ研究所長の島上和則さん(51)によると、もともと女性に比べて男性は皮脂の分泌が多く、年をとってもあまり減らない=グラフ=。「中高年でも若い時と同じくらい皮脂が出ていることを知り、肌を清潔に保ってほしい」と話す。
 ただし、洗い過ぎは禁物だ。皮脂を洗い流し過ぎると、肌はそれを補うためにますます皮脂を分泌する。
 北里研究所病院・美容医学センターを訪れた男性患者(61)は、ひどい脂性=写真A=で1日に何度も顔を洗っていた。センター長の宇津木龍一医師が、朝晩の1日2回、せっけんを使わず水だけで洗うように指導したところ、1年後には脂っぽさがかなり改善されたという=写真B=。

 様々な立場の専門家に取材したが、男性にも女性並みのスキンケアを勧める人もいれば、「余計なものを肌に塗らない方がいい」という人も。周囲の女性に教えを請い、美容情報の“選別眼”を養ってみてはいかが。
(2006年8月27日 読売新聞)


アンチエイジング栄養学(4)
3.たんぱく質

 たんぱく質は、筋肉や、内臓、皮膚、髪の毛などを構成している主成分です。また、栄養素の代謝、消化吸収などの体内の調節機能などに関係するホルモン、免疫、血液中の物質輸送などにも深く関わっています。たんぱく質は、約20種のアミノ酸が結合してできています。アミノ酸だけで構成されているたんぱく質を単純たんぱく質、アミノ酸以外の物質を含むものを複合たんぱく質といいます。
 約20種のアミノ酸のうち体内で合成できるものもありますが、体内では合成できない約8種類のアミノ酸のことを必須アミノ酸といい、食物から摂取する必要があります。必須アミノ酸のうち、1種類でも足りないものがあると、体に必要なたんぱく質を合成できませんので、多種類の食品を摂り、アミン酸のバランスがとれるように心がけましょう。
 一般的に卵や魚肉や肉類などの動物性タンパク質は、必須アミノ酸をバランスよく含んでいますが、食べ過ぎると、カロリーオーバーや、脂質過多などが気になってきます。植物性タンパク質にはアミノ酸が1、2種類不足しがちなので、動物性タンパク質と植物性タンパク質を組み合わせて食べるようにすると、栄養素のバランスが良くなります。
 体内のたんぱく質は、合成と分解を繰り返し、絶え間なく新しいものに作りかえられています。成人は体重1キログラムあたり1日に3グラムものたんぱく質が新しく合成されるので、特に中年以降は張りのある肌、健康的な体を保つためにも、不足しないようきちんとタンパク質を摂りましょう。
 成人男子の1日のタンパク質所要量は約70グラム 成人女子は約60グラムとなります。かつおの刺身1人分には約25グラム、さば1切れには約15グラム、豚ヒレ肉1人分には約20グラム、卵1個には約6グラム、ごはん1膳には約4グラムのタンパク質が含まれています。
 疲労回復や、老化防止、体力増強などに役立ち、いろいろなドリンクやサプリメントなどにも利用されている、タンパク質、アミノ酸ですがその種類により、働きも違ってくるので、自分の目的にあったものを食品から摂取するようにすると良いでしょう。
代表的なものをご紹介します。

コラーゲン

動物の骨や皮に多く含まれていて、手羽先、すじ肉、スペアリブ、カレイ、フカヒレなどに含まれる。細胞と細胞を結合して皮膚の老化を防いぎ、皮膚の細胞をみずみずしく保つ働きをしてくれます。骨の組織にカルシウムが定着するのを促して、骨を丈夫にしてくれる働きもあります。しわやしみ、骨粗しょう症が気になる人は積極的に摂るようにしましょう。

タウリン

貝類やたこ、かに、いかなどの魚介類に含まれています。タウリンには交感神経の働きを抑制する働きがあるので、血圧を下げ、脳卒中、心臓病を防いでくれます。肝臓の解毒作用も強化してくれます。血圧、血糖値の値が気になる人、肝臓の疲れが気になる人は心がけて食べるようにしましょう。

グルタミン酸

大豆、アーモンド、ごま、海藻などに含まれています。グルタミン酸には脳の機能を高める作用があります。気分がはれないときや、疲れているときの症状改善に効きます。

アスパラギン酸

アスパラガスや豆類、肉類などに含まれます。アスパラガスから発見されたアミノ酸で、疲労に対する抵抗力を高めるので、疲れやすく、すぐに息が切れてしまうと感じた時に積極的に食べるようにしましょう。


(2006年8月18日 読売新聞)


健康回復、薬と“二人三脚

 健康志向の高まりとともに、注目を集めているサプリメント(栄養補助食品)。最近では医療現場でも積極的に利用されているが、正しい知識と用法を守らないと、効果がないばかりか、体に悪影響を及ぼすこともある。愛知県稲沢市にある名古屋文理大健康生活学部の清水俊雄教授は「たくさん取ったからといって効果が上がるものではない」と語り、サプリメントの正しい使い方の普及に努めている。
 清水教授によると、例えばサプリメントや化粧品の成分としてよく聞く「コラーゲン」について、肌の美容にいいことはよく知られているが、「では、コラーゲンとは何か、どの程度摂取すればいいのかは知られていない。実はこの部分が大事なんです」という。
 実際、コラーゲンを長期間、取りすぎると、腎臓に過大な負担がかかるという。コラーゲン以外でも、例えばビタミンAが含まれたサプリメントを過剰摂取すると、「皮膚の発疹(ほっしん)、吐き気や頭痛などを起こすこともある。用量の厳守は絶対に必要」と、清水教授は警告する。
■ ■ ■
 元々、サプリメントは、基本的には食事で取りきれなかった栄養素を補助するためのもの。不足すると貧血を招く鉄分は、レバーに多く含まれているが、レバーは苦手という人は多く、「そういう人がサプリメントで補給するといい」と清水教授。その上で、「健康とは本来、バランスのいい食事と運動で保つもの。それでも足りない部分を補うため、サプリメントがあることを認識してほしい」と語る。
 現在、清水教授は、全国の医師や栄養士でつくる日本臨床栄養協会(東京)が設けた日本サプリメントアドバイザー認定機構で、教育企画認定委員長も務めている。アドバイザーは病院や薬局などで、サプリメントの知識普及にあたっており、「不明な点や疑問があれば、ぜひアドバイザーに相談してもらいたい」と清水教授は話す。
■ ■ ■
 このサプリメントだが、用法などを守れば、薬とともに患者の健康回復に大いに役立っている。
 漢方薬など東洋医学に詳しい広瀬クリニック(愛知県刈谷市)の広瀬滋之院長は、3年ほど前から、生薬を含んだサプリメントなどを糖尿病や高脂血症などの患者に勧めている。胃痛などの症状が出た人もいたが、血糖値やコレステロール値が下がった人も少なくなかったという。
 「科学的根拠はまだ未解明のところもあるが、使用後、経過がよくなる例は多い」と広瀬院長。「今後、サプリメントの利用は増えるだろう。それだけに、サプリメントと症状改善の関係をデータ的に検証し、より安全に治療の際のサプリメントの活用方法を考える『サプリメント医学』を、確立する必要があるのではないか」と話している。
(2006年5月29日 読売新聞)

ニュース頁 −  1. 2. 3. 4.  −